スーツケースの選び方②
ハードスーツケースのボディ素材
ハードスーツケースのボディには多くの素材が使われておりますが、主流なプラスチック素材に焦点をあて、説明をします。
ハードスーツケースのボディ素材
ハードタイプのスーツケースは、ボディに耐衝撃性に優れた素材が採用されています。
ジュラルミンやチタン合金といった金属素材は、価格も素材自体も別格なため、現在は安価で耐衝撃性に優れた素材「プラスチック樹脂」がハードスーツケースに採用されることが多くなっています。
更にそのプラスチック樹脂の中で、主流となっているのが「ABS樹脂」と「ポリカーボネート」です。
ABSもポリカーボネートも耐衝撃性に優れた樹脂で、従来はABSが主流でしたが、最近はそれよりも更に衝撃に強いポリカーボネートが増えてきています。
ただし、100%ポリカーボネートのスーツケースは、非常に柔軟性が高いため思ったよりヘコミます。
多少の重さを気にせず、分厚く固いタイプが好きな方へはABSをお勧めします。
※同一重量ではポリカーボネートの方が頑丈です
当社では、強い下地のABSと、発色の良いポリカーボネートを組み合わせ、両方の良い部分を合わせて提供しております。
プラスチック素材について
ボディに利用されるプラスチック素材(ABS樹脂・ポリカーボネート)について簡単にご紹介します。
①ABS樹脂
こちらも熱可塑性のプラスチックの一種です。
ポリカーボネート同様、耐衝撃性・耐熱性・難燃性などにおいて優れる素材です。
家電や電気電子製品の各種外装・筐体・機構部品などに使われていますが、一番わかりやすいのが学校で利用するリコーダー(一般的なもの)でしょう。
表面の美観に優れ、印刷特性にも優れるため、スーツケースのボディ素材として最適です。(常温では薄い肌色)
②ポリカーボネート
熱可塑性プラスチックの一種です。
アクリル樹脂などと共に有機ガラスとも呼ばれ、透明性・耐衝撃性・耐熱性・難燃性などおいて優れる素材です。
透明性をもつために光学用途にも使用でき、比較的安価であり、航空機・自動車など輸送機器、電気電子・光学・医療機器、防弾ガラスの材料などに広く用いられています。
機械的強度も優れているので力のかかるプラスチックねじでも一番たくさん使われている材料です。
加工のしやすさもあり、スーツケースではボディ素材に使用されることが多くなってきました。
両素材とも耐薬品性には劣り、アルコール類、鉱物油、強酸、強アルカリなどの付着により劣化し、ケミカルクラックの要因となりますので、お手入れにはご注意ください。
また、直射日光は避けるようにしてください。(劣化します。)
重さと価格
ソフトキャリケースに比べ、ハードスーツケースの方が重いのは確かです。
同じ大きさなら、ハードスーツケースでは4.5㎏~6㎏のところ、布がボディ素材のソフトキャリケースでは2.5㎏~4㎏程度となり、重さの違いは明白です。
では、リモワのスーツケースに代表されるジュラルミンスーツケースとプラスチック樹脂のスーツケース重さではどうでしょうか?
同じ大きさであれば実は同じくらいの重さなのです。
ここで問題となるのは、前述したように価格です。
ご参考までに、プラスチック樹脂のものですと1万~2万程度のものが、ジュラルミンですと8~15万となり、とても高価なのです。
スーツケースは消耗品であるため、コストパフォーマンスを良く考えてご選択されるのが良いでしょう。
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コンセプト
当社では、レンタルで実際に使い込まれたスーツケースをもとに、耐久テスト等では得られない非常に有用なデータを頂いております。
口コミは商品の購入・レンタルに重要な要素ですが、専門家の意見もまた有用なものです。
本コンテンツを利用し、お客様の身近なコンシェルジュとして、情報を少しでもフィードバックできるようにしていきたいと考えております。
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