修理について

スーツケースは消耗品であることから、部品の破損や交換を視野にいれる必要があります。
当社の考えるスーツケースの寿命は使おうが使うまいが、プラスチックの寿命である「5年位」が目安ですが、扱いによっては1回の使用で壊れてしまったり、また20数回使っても壊れなかったりと運の要素も様々です。
ここではスーツケースのパーツ・破損率から始まり、修理可能な箇所やケースを説明します。

まずスーツケースのおおまかなパーツわけです。

・ボディ
・キャスター
・上部ハンドル
・キャリーハンドル
・サイドハンドル
・フレーム（ファスナー含む）
・キーロック（サイドロック）
・内装

そして、修理の問い合わせトップ3は以下のようになります。
　1位　キャスター
　2位　ボディ
　3位　フレーム

やはり外側に出ている部分のキャスターが最も破損・消耗率が高く、次に全体に衝撃を受ける事が多い、ボディのキズ・ヘコミやひび割れ、フレームの歪みといった順に結果が出ています。
これはスーツケース自体の強度の問題ではなく、大事な商品ではなく、あくまで「荷物」として航空会社等で扱われてしまうため仕方ない部分もあります。

スーツケースに関しては、保証期間が設定されています。
そのため、購入元の保証書をしっかりと読み、また、とっておくことが重要です。

保証としては、初期不良分以外に、1回目の利用で破損するケースも往々にしてあるため、1年程度、1回の修理・交換が無償というのがメジャーです。
2回目以降は、お客様が送料や部品代、修理技術料を負担する場合が多い状態です。

スーツケースの修理に関してはどこまでできるのでしょうか。

基本的には購入金額との相談となりますが、有償修理となった場合、
送料や部品代を考慮すると、修理よりも買い換えを検討された場合が多いです。
（思い出の品というのはプライスレスですので、販売元に一概に買い換えを推奨しているわけではありません。）
また、自身での修理はあくまで応急措置的なものであり、自己責任となりますので、注意が必要です。

①フレームの歪み
フレームがゆがんだ場合、うまく蓋が閉まらなかったり、閉まってもキーロックができなかったりという弊害があります。
この場合、大きくゆがんでしまっていれば修理は非常に難しいですが、ある程度の歪みであれば、ラバーハンマー等で直せることもあります。
ただし、ボディやその他の金属部分以外のところをたたくと、損壊させてしまうかもしれないので、ご注意ください。

※ラバーハンマー
通常のハンマーの金属部分に
ゴム製の緩衝素材を付けたハンマー。
対象の金属を傷つけないように配慮されたもの。
100円ショップ等での購入は可能ですが、
多少まともなものでも大体1000円くらいでも買えます。

②ボディのへこみ・亀裂
ボディのヘコミ程度であれば、樹脂部分についてはある程度修理可能です。
ただし、修理業者に依頼しない場合、ヘコミ部分の温度を上げる（温風を当てる）事で可能な場合もありますが、変色・変形する可能性もあるため、オススメできません。

また、亀裂に関しては、一旦入ってしまった場合は市販の補修キット等で埋める形以外は手はありません。
そして、一旦亀裂が入ってしまうと、通常使用であっても少しの衝撃でひび割れが大きくなることが多いため、あくまで応急措置であることをご理解ください。
車のドアなど、少しの修理でもすべて取り換えることも多いので、それと同じ理論で交換が必要なる可能性が高い箇所です。
思ったよりも高額となる点にご注意ください。

③ハンドル・キャスター
スーツケースのもっとも出っ張っている部分がハンドルとキャスターです。
ハンドルは伸縮自在なキャリーハンドルと、通常の取っ手がついている部分があります。
両方とも一旦ずれたり、はずれてしまうと交換以外の手段がない部分です。
また、キャスターに関しては、摩耗による消耗が激しい車輪部分と、根本のカバー部分はほぼ個別では修理できないため、まるごと交換以外の手段がない部分です。
この場合、部品代・技術料、ともに計算した場合、安いスーツケースなら1個まるまる買えてしまう値段になるので、見積もりは十分するようにしてください。